英語が話せない私でしたが、全ての科目が英語で行われる学校に通い始めました。「大学は留学したい!でも英語が話せないと悩んでいませんか?」の続きです。

最高の「聞き流し」環境にいれば英語は話せるようになるのか?

私が置かれた環境は、生徒が全員日本語を話し、授業以外ではほぼ日本語、先生だけ英語を話すというもの。

その環境で「Geography(地理学)」や「Economics(経済学)」という大学の授業を英語で受けていました。

毎日学校に行くだけで英語の聞き流しができる、まさに最高の環境です!

一般的な英語の「聞き流し」学習とはちょっと違って、「聞き流し」をしながら英語「を」学んでいたわけではなく、英語「で」英語以外の科目を学んでいました。

しかし残念ながら、入学から1年半後の私の英会話力は、自分が想像していた以上に乏しかったです。

日本語を頭の中で英語に変換してからやっとシンプルな英文が言える、又は難しい英文は作れなかったので話せないという状況でした。

宿題さえ何なのか分からないというスタートラインから考えると、「よく単位を落とさず1年半もやってきたね」と言ってあげたくなりますが、「1年半もやってきたのに話せない、、、」と自分の能力に低さにがっかりしてしまいました。

どうして話せるようにならなかったのか?結果から分かる最大の反省点は、「会話力」を上げることに重きを置かなかったことです。

英語が話せるようになるには「聞く」じゃなく「話す」こと

私の目標はアメリカ大学留学だったので、「聞く」「読む」「書く」「話す」という英語のバランスが必要になりました。しかし、この学校での授業をすべてクリアし、GPAを保つには「話す」以外の能力がまず先に必要でした。

GPA(Grade Point Average)を簡潔に説明しますと、アメリカの大学ではA,B,C,D,Fの5段階で成績をつけ、それぞれについているポイントと授業の単位数を使いGPAという数値を出します。

Aのポイントが一番高く、Fはゼロ、1つでもFを取れば卒業はできません。編入学の場合Fがあれば留学はできません。

私が目指したアメリカの大学に必要なGPAには、すべての科目で「C以上」をとる必要がありました。

先生の言っていることを理解するために「聞く」、教科書を「読む」、小論文を「書く」、この3つは何が何でも克服する必要があったので必死だったのを覚えています。

しかし受身で授業を受けている限り、先生に指されることもなく、自主的に質問することもなく、スピーチの発表やプレゼンがあったとしても原稿を読めばその場はしのげました。

Knowledge is of no value unless you put it into practice.

「知識は実践するまで価値がない」ロシアを代表する小説家であり、劇作家のAnton Chekhovの言葉です。

「聞き流し」によって沢山の英語表現を覚えるかもしれません。しかし英語を話せるようになりたいのであれば、それを使わなければ宝の持ち腐れです。

英語が全く話せなかった私は、実践なくして知識だけでは英語は話せるようにならないという事を痛感しました。

英会話の練習は、新しいスポーツを習うことと似ています。

例えば水泳のバタフライの練習で、フォームの基礎を頭では分かっていても、呼吸をするたびに水を飲んでしまう。最初はなかなか知識と実践は結びつきません。

でも諦めずに続けているうちに、筋肉がつき、コツを掴み、体も慣れてくる。

基礎のフォームに体が慣れれば、スピードを上げたい、もっと綺麗なフォームにしたいと、目的別に後から異なった要素を加えやすくなります。

英語の場合も、知っている表現なのになかなかスラリと出てこない事が最初はあるかもしれません。そんな時はスポーツと同じように実践練習あるのみ!「話す」ことで脳に英会話筋をつけていくといった感じです。

筋肉が強化されれば瞬発力も上がり、ここぞと言う時に使いたい表現がスラリと口から出る。

発音の強化もし易くなりますし、英語の「聞き流し」でもっと色々な表現も覚えやすくなると思います。

英語を話せるようになりたいなら、英語が使える環境に身を置いて、怖がらずにどんどん話してみて下さいね。

習うより慣れろ!精神です。

さて、アメリカ大学留学にはまだTOEFLが残っています。

このお話の続きは⇒「たった4ヵ月のTOEFL対策!アメリカ大学へ編入した秘訣とは?」