TOEFLスコアが足りず、予定していた冬にアメリカの大学へ編入学する道は途絶えてしまいました。『英語の「聞き流し」を続けたら英語は話せるようになる!?』の続きです。

TOEFLとは?

「英語を母語としない人の英語コミュニケーション能力を測るテスト」で、アメリカ、イギリス、オーストラリア、ニュージーランド、カナダのほぼ全ての大学で留学生の英語能力の証明として使われています。
大学のレベルによって入学基準のTOEFLスコアが異なるので、出願の際は自分の目標とする大学が要求するTOEFLスコアが必要になります。
留学を諦めれば取ってきた単位は無駄になってしまいます。次の入学チャンスは、一番早くて秋学期。

「英語の勉強を続けるのなら現地に行ったほうが良い」と両親から温かいサポートを頂き、目指していた大学付属の語学学校に行くことから、私の「4ヶ月TOEFL対策」は始まりました。

4ヶ月アメリカで行ったTOEFL対策とは?

その語学学校には「TOEFL対策」という授業はなかったので、語学学校で学ぶことをTOEFL勉強に活かしました。

リスニング対策!

語学学校は英語「を」英語「で」学べる環境であり、先生たちは留学生向けに優しい英語を使ってくれます。

英語が聞き取れる感覚をすぐにつかむ事ができると思うので、リスニングに自信をつけるには最適の場所です。

先生が使う日常英語はとても勉強になります。毎日耳を澄まし、英語シャワーを浴び続けました。

授業中に先生が使って分からなかった単語は、ノートにメモをしておきました。綴りが分からないものは、音を頼りに当てずっぽうに書いておいて、後で先生か外国人のクラスメイトに聞くようにしました。

自分で調べ勉強する方法も良いのですが、誰かに聞くことでリスニングの訓練にもなりますし、丁寧な先生は色々な例文を使って教えてくれかなり役立ちました。

リーディング対策!

個人的に役に立ったのは、リーディングのクラスよりもディスカッションのクラスです。英語記事を読み、それについて皆で討論するというもの。

私のクラスは生徒の英語レベルが高かったので、みな読むスピードが早くかなり鍛えられました。

実は語学学校のクラス分けテストに向け勉強したら、レベルの高いクラスに配属してもらえました。

皆の英語力に圧倒されプレッシャーを感じましたが、それが良い効果をもたらしたと今は思います。

日本の学校の反省点から、積極的にディスカッションに参加しなければ!というモチベーションがあったのも良かったと思いますし、宿題に読み物が多かったのも効果的でした。

スピーキング対策!

実は当時TOEFL iBTがまだ存在しておらず、その地域のTOEFLテストはCBT(Computer-Based Test)だったので、TOEFL対策としてスピーキングを強化する必要がありませんでした。

しかし!私個人的な事情として、アメリカに行くまでTOEFL PBT(Paper-Based Test)しか受けたことがなかったのです。

ということでアメリカに行って始めて、今まで受けていたPBTになかったライティング対策を始めました。

ライティング対策!

ライティングのセクションではテスト中に題目をもらい、短い制限時間内にEssay(小論文)を完成させなくてはなりません。

例えば「Should childhood vaccinations be mandatory?(児童期の予防接種を義務化すべきか?)」というのが題目だった場合、英語のEssayでは「Persuasion(説得)」という様式の1つが使えます。そして読み手に自分の意見を説得するように書きます。

「How do movies or television influence people’s behavior? Use reasons and specific examples to support your answer.(映画やテレビは人々のふるまいにどう影響しますか?あなたの意見をサポートする理由と明確な例を使用すること)」とあれば、これには「Description」が使えます。

様式の数は無数にあり、題目によってどれが適切かを判断しなければなりません。

しかし、いくつもある様式の中でもメインは5つくらいだという情報を聞き、その中でも自分が書きやすい様式を重点的に練習しました。

文法や綴りミスで減点されないよう「シンプルな英語で完璧な英文」を書くよう心がけ、自分の意見は逆でも「書きやすい立場を選ぶ」ようにし、後は語学学校の先生に細かく添削してもらいました。

日本の学校でEssayを沢山書いてきたのと、語学学校で改めてライティングの基礎を復習できたことで、ライティングのスピードはかなり上がりました。

TOEFL CBTではライティングの点数が総合点にかなり影響するので、しっかりと固めました。

グラマー対策!

英文法は短期間で点数が伸びやすいのではないか!?と勝手に分析し、CBTでは「Structure」と呼ばれていたこのセクションを重点的に勉強しました。

日本から持っていったTOEFL対策の本2冊に書かれている「文法問題例」と「解説」は、暗記するほど熱心に読みました。

4ヵ月後のTOEFLの結果とは!?

アメリカに行って初めて受けたTOEFL CBTでは、PBTと比べ点数が伸びました。それでもあと一歩足りない。2回目もほんの少し上がりましたが、あと鼻の先ほど足りない。

そして最後のチャンスでも少し上がったもののクリアはできませんでした、、、そう、受験に失敗してしまったんです。

次のTOEFLの結果は出願締切日に間に合いません。

しかし私の可能性を信じてくれた両親をがっかりさせたくないですし、この秋学期入学ができなければ留学は諦めると決めて渡米したので、何とか他に方法はないか探しました。

そこで!

4回目のTOEFLを受け、「TOEFLスコア結果待ち」という特別な形で大学へ出願させてもらえる様に大学側に相談しました。

TOEFLスコアが足りなかった場合でも申請費の返金はない、というリスクがありましたがそのチャンスに賭けました。

この4回目のTOEFL前ほど、人生でプレッシャーを感じたことは今までありません。あまりのストレスで、せっかく治りかけていた頭のハゲのすぐ横にまたハゲができました。

実は「TOEFLスコア結果待ち」で出願し、返金もないという事実を両親になかなか言えず、結局言えぬまま日本に帰国しました。

しかも、秋学期からお世話になるホストファミリーへお金を払い、部屋に荷物も置いてきていました。

秋学期からスムーズに大学へ通い始めるには、当時その選択肢しかなかったのです。

日本でTOEFLの結果を待つ間は、何を考えて毎日を過ごしていたのか覚えていないほど追い詰められました。

そんな中、日本へ郵便で届いた最後のチャンスで受けたTOEFL結果、そのスコアは有難いことに入学基準に達していました。

Believing in yourself is the first secret to success.

「成功への最初の秘訣は自分を信じること」という意味です。

どんなにTOEFL対策に力をいれても、自分の可能性を信じることができなければ、心細くなってプレッシャーに押しつぶされていたかもしれません。

どれだけ勉強しても先が見えず、不安になることはあります。それでも諦めず自分を信じること、そして挑戦し続けること。

今まで知らなかった自分の底力が引き出された、とそんな気がしました。

また、目指しているアメリカ大学付属の語学学校に通ったので、編入の際全く知らない土地に行くという不安がなかったのがとても良かったように思います。

今日はこの辺で。この続きは⇒留学中に気づいたアメリカ大学へ編入学する「メリット・デメリット」

ではまた!